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Bibliography-1(翻訳ほか)

NEW ⇒ 中島久代.「John Betjemanのバラッド的技巧—詩人と読者との対話を成立させるもの」『英文学研究 支部統合号』 日本英文学会 Vol. XVI [『九州英文学研究』 日本英文学会九州支部  第40号] 2024 :355-64.

(1) 撰 集
原 一郎編注. Poems and Ballads. 研究社出版, 1969; 1976改訂.
中島久代・D.テイラー・山中光義共編注. 『イギリス伝承バラッド』(CD付き) 英光社. 2005.
中島久代・宮原牧子・山中光義編著. 『英国物語詩14撰ー伝承バラッドからオーデンまで』 松柏社. 1998.
岡倉由三郎編注. Old English Ballads. 研究社出版. 1923. 覆刻版1982あり。
薮下卓郎・山中光義編注. Traditional and Literary Ballads. 大阪教育図書. 1980.
山中光義・中島久代・宮原牧子・鎌田明子・David Taylor編著. 『英国バラッド詩60 撰』 九州大学出版会. 2002.

(2) 翻 訳 
福音館書店編集部編. 『なぞなぞの本』 福音館書店, 1982.
原 二郎. 『へぼちぐさの花』 学習研究社. 2005.
 [2部構成の第2部「古いバラッドから」に”Sir Patrick Spens”など11篇のチャイルド・バラッドが訳されている: Child Nos. 13, 26hn, 37, 39, 58, 78, 79, 84, 170, 274, 275. (M. Y.)]
橋本一郎訳註. 『ロマンセーロ : スペインの伝承歌謡集』 東京 : 大学書林, 1976. スペイン語併記
エレン・カシュナー (Kushner, Ellen)/井辻朱美訳. 『吟遊詩人トーマス』 早川書房. 1992.
松本健太郎. 『イギリス中世の歌物語とロビン・フッドの手柄話』 郁朋社, 2006.
 (散文にしたバラッド物語の翻訳)
三井徹編註・訳. 『バラッド : 英蘇民間伝承譚歌』 名古屋 : 伝承歌謡の会, 1965.
水野薫訳.『奇跡の年 サマセットのドロシー・ワーズワス』(フィービー・M・リーズ作)音羽書房鶴見書店. 2013.
もりおかみち(森丘 道)訳. 『妖精の騎士タム・リン : スコットランドの民話』 スーザン・クーパー(Susan Cooper)再話. ウォリック・ハットン (Warr ick, Hu tton)絵. 小学館, 2005.
エドウィン・ミュア (Muir, Edwin)/橋本槇矩訳. 『スコットランド紀行』岩波文庫, 2007.
中村喜和編訳. 『ロシア英雄物語 : 語り継がれた《ブィリーナ》の勇士たち』 平凡社, 1994.
中村喜和編訳. 『ロシア英雄叙事詩ブィリーナ』 平凡社, 1992.
岩本光弘・近藤和子・中島久代・山中光義製作 『全訳 チャイルド・バラッド 第2巻』 Kindle版 (Amazon, 2021年3月).
中島久代・山中光義・岩本光弘製作 『全訳 チャイルド・バラッド 第1巻』 Kindle版 (Amazon, 2020年3月).
中島久代・山中光義・岩本光弘製作 『全訳 チャイルド・バラッド 第3巻』 Kindle版 (Amazon, 2014年2月).
中島久代・薮下卓郎・山中光義監修/バラッド研究会編訳. 『全訳 チャイルド・バラッド』 全3巻. 音羽書房鶴見書店. 2005-2006.
 [Francis James Childが編纂したThe English and Scottish Popular Ballads (1882-98)の全訳。第1巻102篇、第2巻95篇、第3巻109篇を収録。各巻に注釈と索引、第3巻に全作品の総合索引。なお、第1巻に「チャイルドの世界—まえがきに代えて」(薮下卓郎)、第2巻に「ボーダー・バラッドの世界」(中島久代)、第3巻に「ロビンフッド・バラッドの変容」(宮原牧 子)と「チャイルド・バラッドの全訳を終えて」(山中光義)の各まえがきとあとがき]
中島久代・山中光義訳. 『バラッドー緑の森の愛の歌ー』 近代文芸社. 1993.
アイリン・オフェローン(O’Faolain, Eileen ),バーバラ・ウィルソン(Barbara Ker Wilson)/白木 茂訳. 『オクスフォード世界の民話と伝説』 第2巻(イギリス編 2) 講談社,1978.
ハワード・パイル (Pyle, Howard)/村山知義 , 村山亜土訳. 『ロビン・フッドのゆかいな冒険』 岩波書店, 1971.
境田 進訳. 『パーシィ古英詩拾遺』上・下巻 開文社出版, 2007.
 [この原著は、Reliques of Ancient English Poetry ではなくて、The Percy Folio of Old English Ballads and Romances, 4 vols. (De La More Press, 1905) であり、John W. Hales and Frederick J Furnivall, eds., Bishop Percy’s Folio Manuscript, 3 vols. (1867-68) を底本としてそこから序文・詳注・出典などを削除してテクストのみで再編集された版]
佐藤靖彦編訳. 『ロシア英雄叙事詩の世界 : ブィリーナを楽しむ』 東京 : 新読書社, 2001.
高山 宏編・訳. 『夜の勝利ー英国ゴシック詞華撰』 I, II.  国書刊行会.1984.
富田泰子訳. 『バラッド詩集−スコットランド・イングランド伝承の唄−』文童社. 1987.
 [24篇のチャイルド・バラッドが訳されている; Child Nos: (7B), 10C, 11A, 12D, 13B, 20C, 26, 34A, 37A, 49A, 58A, 74B, 78A, 79A, 84A, 93A, (94), 114, 155A, 173G, 200B, 214E, 243F, 274A. (M. Y.)]
筒井康隆. 『イリヤ・ムウロメツ』 講談社, 1985. (絵:手塚治虫)
 (有名なブィリーナを書き直したもの)
薮下卓郎・山中光義訳. 『バラッド詩集ーイングランド・スコットランド民衆の歌ー』 音羽書房. 1978.
山室 静編著. 『新編世界むかし話集』 1(イギリス編) 文元社, 2004.

(3) ディスク
三井 徹. Reel-to-reel Recordings of American and British Songs, Ballads, and Instrumentals Performed by Toru Mitsui in 1963-1966, in Japan, 2006. Produced, compiled, and annotated by Toru Mitsui. Previous Records, CD (1), PR NONE-1.
 [* 原盤はワシントンの米国議会図書館 (登録番号: afc2006002.sr01 of AFC2006/002)と、ロンドンの英国民謡協会(登録番号:1190)に2006年1月に正式に登録保存されている]
三井 徹. Reel-to-reel Recordings of American and British Songs, Ballads, and Instrumentals Performed by Tsuyoshi Hashimoto & Toru Mitsui in 1961, 1965, and 1967, in Japan, . 2006. Produced, compiled, and annotated by Toru Mitsui. Previous Records, CD (1), PR NONE-2. (上記の登録番号はそれぞれ、afc2006002.sr02と1191)
 ** なお、日本人による、伝承バラッド歌唱を含むこのCD二枚の業績については、Journal of American Folklore 122 (2009)にDr. Graham Blair (Memorial University of Newfoundland)による長文の論評が掲載されており、その最後は次のように締めくくられている:“American folk music has been traveling for a long time, just as the English and Scottish popular ballads traveled for a long time and over great distances before they settled in the dark hollows of the Appalachians and became identified with mountain folk. The question really should be how long and how far does this music have to travel before we stop locating it in the American South, as if that is where it authentically belongs.”
 CD評の全文は次のURLで読むことができる。https://muse.jhu.edu/article/256974

(4) 歌 集
『レーヴェ(Loewe, Carl)歌曲集』[楽譜資料] 東京 : 音楽之友社, 1975.
 (内 容: エドワード = Edward ; 魔王 = Erlkonig ; オールフ氏 = Herr Oluf; 鳥刺しハインリヒ = Heinrich der Vogler ; 海に騎りゆくオーディン =Odins Meeresritt ; オイゲン王子 = Prinz Eugen ; 時計 = Die Uhr ; アーチボルド・ダグラス = Archibald Douglas ; 詩人トム = Tom der Reimer.)
加藤太郎編著. 『レーヴェ歌曲集』 / [楽譜資料] Tokyo : Tokyo Ongaku Shoin, 1992.
 [内 容: Erlkonig = 魔王 ; Herr Oluf = オルフ氏 ; Graf Eberstein = エーベルシュタイン伯爵 ; Hochzeitlied = 婚礼の歌 ; Die wandelnde Glocke = 追いかける鐘 ; Der getreue Eckart = 忠実なエッカルト ; Heinrich der Vogler = 鳥刺しハインリッヒ ; Prinz Eugen = オイゲン王子 ; Odins Meeresritt = 海に騎りゆくオーディン ; Tom der Reimer = 詩人トム. イギリスのバラッドからでは、独語訳の “Edward” と “Tom der Reimer”(= Thomas the Rhymer”; ドイツ音楽では「詩人トム」の邦訳題名が一般的)にレーヴェが作曲した。旋律はまったく新しいもので、伝承版ではない。]
門馬直衛編.  『世界民謡全集 第3巻(イギリス篇 I)』[楽譜資料] 東京 : 音楽之友社, 1958- .
 (”Barbara Allen”と “The Bailiff’s Daughter of Islington” の訳詞付き)

(5) 研究書
秋山龍英編. 『民謡研究リーディングス』 東京 : 音楽之友社, 1983.
 [ブロンソン(近藤啓子訳)「バラッドの音楽形態学」などあり]
青木恵一郎. 『世直しの唄 : くどき・ちょぼくれ・数え唄』 三省堂, 1974.
ステファニー・L.バーチェフスキー (Barczewski, Stephanie L.)/野崎嘉信, 山本洋訳. 『大英帝国の伝説 : アーサー王とロビン・フッド』 法政大学出版局, 2005.
ジョン・ベラミ (Bellamy, John)/鈴木利章、赤阪俊一訳. 『ロビン・フッド : 歴史学からのひとつの試み 』   京都 : 法律文化社, 1992. (原著1985年刊の翻訳 )
キャサリン・ブリッグズ(Briggs, Katharine Mary)編著/平野敬一 [ほか] 共訳. 『妖精事典』 東京 : 冨山房, 1992.キャサリン・ブリッグズ(Briggs, Katharine Mary)編著/石井美樹子, 山内玲子訳. 『イギリスの妖精: フォークロアと文学』 筑摩書房, 1991.
キャサリン・ブリッグズ(Briggs, Katharine Mary)編著/井村君江訳. 『妖精の国の住民』 筑摩書房(ちくま文庫), 1991.
キャサリン・ブリッグズ(Briggs, Katharine Mary)編著/井村君江訳. 『妖精の国の住民』 研究社出版, 1981.
フロリス・ドラットル (Delattre, Floris)/井村君江訳. 『妖精の世界』 研究社出版, 1977.
原 一郎. 『バラッド研究序説』 南雲堂. 1975.
原 孝一郎『幻想の誕生―イメージと詩の創造』(柏書房, 1995)
 (第6章:バラッドと『ハムレット』)
橋本一郎. 『ロマンセーロ : スペインの伝承歌謡』 東京 : 新泉社, 1975.
林 邦彦. 『フェロー諸島のアーサー王物語 バラッド「ヘリントの息子ウィヴィント」をめぐって』(文化書房博文社、2022年1月)
ヘルデル (Herder, Johann Gottfrie)/中野康存訳. 『民族詩論』 東京 : 櫻井書店,1945.
 [ヘルダーはスコットランド・バラッドの「エドワード」を重要な作品として紹介し、ゲーテとともにシュトルム・ウント・ドラング(疾風怒濤)運動の中心的人物になった]
E.J. ホブズボーム (Hobsbawm, E. J.)/斎藤三郎訳. 『匪賊の社会史 : ロビン・フッドからガン・マンまで』 みすず書房, 1972. (原著は Penguin 版もあり)
東浦義雄・竹村恵都子. 『イギリス伝承文学の世界』 大修館書店. 1993.
平野敬一. 『バラッドの世界』 ELEC. 1979.
J.C.ホウルト (Holt, J. C.)/有光秀行訳. 『ロビン・フッド : 中世のアウトロー 』 みすず書房, 1994.
 [原著第2版(1989)の訳]
J.C.ホウルト (Holt, J. C.)/城戸毅監訳 『中世イギリスの法と社会 : J=C=ホウルト歴史学論集』 東京 : 刀水書房, 1993.
 (著者が1986年4〜6月に来日した際の講演,セミナー,座談会の記録)
井村君江. 『妖精の系譜』 新書館. 1988.
Kamata, Akiko. Mythological Impersonation in John Keats. Otowa-Shobo Tsurumi-Shoten, March, 2010.
 [ジョン・キーツにおける神話的偽装を論じた学位論文を本にしたもので、 “La Belle Dame sans Merci”その他のバラッド詩の位置付けなどについても論じられている。(M. Y)]
川崎寿彦. 『森のイングランド : ロビン・フッドからチャタレー夫人まで』 平凡社, 1987;平凡社ライブラリー 202, 1997.
木村正俊・中尾正史編. 『スコットランド文化事典』 原書房. 2006.
小林章夫. 『チャップ・ブックの世界: 近代イギリス庶民と廉価本』 講談社(講談社学術文庫), 2007.
小林章夫. 『チャップ・ブック: 近代イギリスの大衆文化』 東京: 駸々堂出版, 1988.
松本 亨. 『譚歌考ー伝承の杜陰でー』 明屋書店. 1979.
三原 穂. 『学術研究と文学創作の分化ー18世紀後半イギリスの古詩編集』 音羽書房鶴見書店. 2015.
三村具子. 『ロマンセ : レコンキスタの諸相 : スペイン伝承歌謡』 東京 : 彩流社, 1995.
南塚信吾. 『ハンガリーに蹄鉄よ響け : 英雄となった馬泥棒』 平凡社, 1992.
 [19世紀中頃、革命と独立戦争が吹き荒れる中、ハンガリー大平原を舞台に活動した義賊(ベチャール)の頭領ロージャ・シャーンドルの一生を通じて、ハンガリーの社会と民衆の世界を描き出した歴史研究]
村上直之. 『近代ジャーナリズムの誕生: イギリス犯罪報道の社会史から』 岩波書店, 1995.
 [1986-9年に36回にわたって『法学セミナー』に連載した「犯罪報道の社会史」と『文学』(1989年7月号)に掲載した「ブロードサイド物語再考」を全面的に書き改めたもの]
茂木 健. 『バラッドの世界』 春秋社. 1996.
小野二郎. 『紅茶を受皿で: イギリス民衆芸術覚書』 東京: 晶文社, 1981.
 (ブロードサイドについての1章がある)
佐藤文一. 『バラッド四行歌態起源考 : その普遍性の傍証的考察』 東京 : 井上書店,1968.
高橋吉文編. 『歌うメディア : バラーデの世界』北海道大学言語文化部, 1998.
 [目次:変貌するメディア : バラーデ 1-7/世界認識装置としてのバラーデ : リフレインの奇跡 9-53/英国のバラッド : 歴史と特徴 55-68/愛と死のバラッド(1) : 三羽のカラス 69-78/愛と死のバラッド(2) : ダグラス家の悲劇 79-94/愛と死のバラッド(3) : 残酷な兄 95-106/異種交配メディアとしてのバラーデ : タンホイザーはゲルマン純血種? 107-134/シラーのバラーデー側面 : 「人質」と太宰治「走れメロス」との比較的考察 135-145/バラーデに装われた単純さは批判的メディアとして機能しうるか? : 「三文オペラ」にみるブレヒト・バラーデの現在性 147-158/基層文化とのコミュニケーション : K. J. Erbenとチェコのバラーデ 159-182/ことばを運ぶメディアとしてのリズム・音楽 183-193.]
高松晃子. 『スコットランド 旅する人々と音楽: 「わたし」を証明する歌』 音楽之友社,1999.
 (スコットランドのトラベラーの音楽について。フィールドワークに基づいている)
竹友藻風.  『詩の起源』梓書房, 1929.
鶴見良次.  『マザー・グースとイギリス近代』岩波書店, 2005.
 (第六章 「コヴェント・ガーデン劇場の大騒動——ストリート・バラッドと反特許劇場体制」)
上野美子. 『ロビン・フッド物語』 岩波新書. 1998.
上野美子. 『ロビン・フッド伝説』 研究社出版. 1988.
ウェルズ恵子. 『多文化理解のためのアメリカ文化入門 — 社会・地域・伝承 —』(共著) 丸善出版.  2017.
ウェルズ恵子. 『魂をゆさぶる歌に出会う——アメリカ黒人文化のルーツへ』岩波ジュニア新書. 2014.
ウェルズ恵子. 『フォークソングのアメリカ——ゆで玉子を産むニワトリ』南雲堂. 2003.
Mitsuyoshi Yamanaka. Poets on the Ballad. Kindle. 2021.
 [本書はThe Twilight of the British Literary Ballad in the Eighteenth Century (Kyushu University Press、2001)に付したAppendixを電子ブック化したもの]
山中光義. 『やまなか・みつよしのバラッド・トーク — 魅惑の物語世界 —』(陣内敦挿絵、岩本光弘制作)Kindle. 2018.
山中光義. 『バラッド詩学』 音羽書房鶴見書店. 2009.
 [伝承バラッドに内在する様々な‘art’を「詩学」という視点から28項目に整理したもので、物語歌としての伝承バラッドを研究する者、そして、それを模倣したバラッド詩を研究する者への手引書という意図で書かれた小冊子。 (M. Y.)]
Mitsuyoshi Yamanaka. The Twilight of the British Literary Ballad in the Eighteenth Century. Kyushu UP. 2001.
山中光義. 『バラッド鑑賞』 開文社. 1988; 1994再版.
山野辺五十鈴編著. 『デンマーク古フォルケヴィーサ : 中世バラッド序章』 大学書林, 1996.
 (実例の紹介・訳も多く含まれており、”Edward” のデンマーク版(“Sven I Rosenga°rd”)も載っている)
横山十四男. 『義民伝承の研究』 東京 : 三一書房. 1985.
吉賀憲夫. 『旅行家トマス・ペナント スコットランド旅行記』 晃学出版. 2012.
渡辺 精. 『英国古譚詩』 北星堂. 1960.
Hearn, Lafcadio. On Poetry (Chap. II : ‘English Ballads’; Chap. III : ‘On the Stories of the Best English Ballads’). Ed. R. Tanabe, et. al. 3rd. rev. ed. 1941; Hokuseido, 1973.